みなさんは植物を育てたことはありますか?僕はご存知の通り(?)アクアリウムで水草を育てたりしてますが、毎回おもしろいなと思うことがあります。
それは水草の形や大きさや色が育てる環境によって全然変わってしまうこと。
元々同じ株の水草を水槽Aと水槽Bに入れたとしたら両者で全然姿が違ってくるのです。場合によっては元の名前がわからなくなるくらい。片や緑、片や真っ赤みたいな感じで。
なんでそんなに変わるのか?
そこには特に栄養が関わってきます。例えば鉄分が豊富であれば水草が赤くなりやすいとか。窒素、カリウム、リンの割合がよければ茎も葉も丈夫になり成長も速くなる、とか。
さらにはCO2の濃度や日照時間、粘りできる大地があるのかどうか、など色んな要素が関わってきます。
育っている環境に豊富な材料があれば、その材料を使って様々な代謝を起こせる。代謝というのは外から取り入れたものを材料にして行う一連の化学反応(物質を分解したり合成したりする反応)のことです。
ここではわかりやすく水草を例に出したのですが、人間に関しても同じようなものなのです。
全く同じ人間が2人いたとして、それぞれの環境(取り入れる栄養や代謝を起こすための土台となる環境)によって身体や頭脳の発達は全然違うのです。
当然材料があれば代謝は円滑に起きるのですね。
つまりはトレーニングメニューが同じでもその後の身体の発達は環境次第なのです。
最近僕がよく聞かれることがあります。
「ヨガを始めてから2〜3年という短期間でどうやって身体能力をそんなに上げたのですか⁇」
答えは一言で済むものではありませんが、上の水草の話が答えのほとんどにはなります。トレーニングメニューだけを考えたのではありません。
そして2〜3年という期間は人間の寿命から比べると決して短期間ではありません。常に代謝を起こしている生物が変われるだけの十分な期間なのです。
ヨガは心身の機能の向上が全てではありませんが、ヨガを通して自分の身体をどうにかしたいと願っている方がたくさんいるのは事実です。不定愁訴を取り除きたいとか、腰椎や肩こりをどうにかしたいとか、単純に動ける身体になりたいとか。
僕も元気な身体を手に入れたい、と誰よりも強く願ったわけですが、強い想いだけでなくそこには知識があったわけです。いや、あったわけではなくつけていったのです。
ただヨガを始めてから色んな方の練習の仕方やその後の栄養、休養のバランスを観察した時に、あまりにも水草の茎や葉をボロボロにするようなやり方をしている方がたくさんいることに驚きました。ヨガをやっている目的は人それぞれだとしても少し疑問に思うほどに。
感覚や基本的な知識を用いて自分自身の匙加減で調整できるヨガの練習においてなぜそうなってしまうかについては色んなパターンが考えられますが、少なくともほとんどの事が自分で前もって防げることです。
ちょっとした変化や本当の「快」を感じとる身体感覚があれば済む話ではありますが、その感覚が色んなモノの影響で暴走しやすい現代においては「知識」がそのストッパーになるのです。
だから僕はオンラインで座学をたくさんやっているのです。スタジオクラスではできないレベルの知識をつけていく講座(筋肉講座、人体講座、アーサナ講座)を毎週毎週開講してます。
さて、12月が始まりました。
今年ラスト一ヶ月、自分にとって快適に動いていきましょう。
ではまた次回!!