今日のブログは久々にpresented by Sでお送りいたします。
もう忘れてしまったかと思いますが、僕がいつかブログを書くのが面倒になった時にヨガクラスに参加しているS君に代筆を頼んだのですね。
その時のブログはこちら→高弟は見た!Ep.1「インストラクションの妙」
そしてS君は勝手にこの「高弟は見た!」をシリーズ化してしまいまして今回が第二話ということになります。
それでは始まりです↓
長い無沙汰をお許しくだせえ。
前回大好評だった大人気企画の2話目になります。
10年近く前のある日、師匠は言いました。
「ここを触ってごらん」
師匠が指した頭のてっぺんを高弟が触ると、
「とがっているだろ?」
高弟は訝しげに、
「はい」
「とがっていると調子が悪いんだ。頭蓋骨は常に動いているからね。あんまり上手くない人に髪を切ってもらった時なんかもとがってくるな。」
「……」
高弟は黙って目を見開いています。
頭蓋骨が動いていることも、それが調子を表すことも、また散髪後の動き方が技量によって違うことも、高弟は初めて知りました。
ふと高弟にも疑問が湧いてきました。
「それではいつも上手な方にやってもらうようにしてるのですか?」
「いや、1000円床屋で10分で切ってもらっている。そこでは誰にやってもらうか指名ができないんだよ」
「……」
とがっているくせに師匠はさらに続けます。
「それでも俺は1000円床屋に行き続ける。俺は床屋の椅子で待っている時、運命を天に委ねるんだ」
師匠は何故か誇らしげなご様子でした。
ここで問答は終わりです。