また食べ物関係の話。
うちでは子ども達に甘いお菓子をあまりたくさんあげないようにしています。するとけっこう幼稚園の親御さんからは驚かれるんですね。
なぜ驚くのでしょう?
僕たちの親やその上の世代の価値観の名残りなのかはわかりませんが、割と子ども=甘いものを食べるという図式が定着化しているように思います。
まあもちろん子どもは(大人も)甘いものを喜んで食べます。中毒性がありますからね。マイルドドラッグなんて呼ばれたりします。覚醒剤などより依存性は低いけど相当な依存性のあるもの。砂糖なんかはまさにそれです。
何かに依存する脳内の状態を作り出してしまうのも問題ですが、やはり血糖値の乱高下を起こしてしまうのは日常生活においてけっこうな問題だと思います。
甘いものを食べると一時的にハイになったり元気になりますが、すぐに血糖値が下がり集中力が切れたりイライラしたりします。(その甘いものに食物繊維などが含まれていれば血糖値の変化は多少穏やかになります。ほぼ砂糖やブドウ糖でできている飴玉やラムネは血糖調整においては負担になります。)
食べ物毎のG I値についてはネットで調べたりすれば表が出てきます。ただ反応には個人差があるので実際には自分で試してみなければわかりません。空腹時にその食べ物を食べてからだるさやイライラが出るまでの時間を比較します。(例えば同じ量の糖質を摂ったとしてもサツマイモとラムネでは子どもが不機嫌になるまでの時間が全然違います。)
まあだからと言っておやつにあげる甘いものをゼロにするのは難しいと思います。色々な物が溢れる今の時代にゼロを目指すと相当神経質にならなければならず、逆に変なストレスがかかりそうです。こんなこと書いている僕自身もたまにスニッカーズ(砂糖のかたまり)を食べることもあります。
正直大人に関しては自分の好きにすればいいと思います。自分の口にするものは自分の頭で決められますので。何かやりたいことがあって集中力や能力を上げたいならほどほどにした方がいいとは思いますが。
でもまだ知識も判断能力もない子どもの場合は要注意。
小さい子にタバコを吸わせる親はそんなにいるとは思えませんが子どもを砂糖漬けにしている親は相当多いと思われます。まあ体質的に何を食べても血糖値が安定していて依存症にならない子も一部いますけどね。糖分が切れただけですぐイライラしてしまう体質の子はそんな生活が何年も続くとけっこう厳しい所まで行きます。
子どもの能力で最近注目されているものに「非認知能力」というものがありますが、この能力にも摂り入れる栄養が深く関係しています。(非認知能力についてはまたの機会に。)
色々と書きましたが、なんのために口から物を入れるのか?という根本的な問いを立ててみると軸が定まるように思います。
例えばおやつに関してだったら、
・身体を成長させるための間食なのか?
・それとも脳の快楽のための嗜好品なのか?
・それは依存なのか?本当の悦びなのか?
などなど。
そういった問いの上でバランスをとっていけばいいのかと思います。
昔とは違いなんでも手に入る時代。(しかも身体に負担のかかるものの方が安くて準備も簡単。)口に入れるものでエネルギーを生み出したり身体を作る以上、多少の軸があった方が子どもにとっても良いのではないでしょうか。