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東大生活物語 第三話「物理的」

2020/09/18
東大生活物語 第三話「物理的」
こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。今日はちょっと暑いですが、夏とはもう違いますね。ここから年末まではあっという間ですよ。時間の密度を最大限に保って生活していきたいと思います。

少し前に書いたように長男が狂ったように逆立ちを練習しているので僕も狂ったように一緒に逆立ちをしています。そのおかげでちょっと前より逆立ちのレベルが上がってきました。やっぱり身近に練習相手がいると違いますね。みなさんの側にも刺激の受けられる存在はいますか?

今日は金曜日。東大物語の日ですが、東大にはモンスターのような頭脳の持ち主がゴロゴロいてとても刺激になりました。休学をしてずいぶん経つので僕の頭は怠けっぱなしですが、そろそろ気合いを入れないといけないですね。今日の話はそんな刺激を与えてくれた同級生と初めて会った時のことです。あれからずいぶん経ちましたがまだみんなは23歳か。。若い...!

前回の話はこちら↓

ついでに前シリーズ東大受験物語の1話目はこちら↓



前回はテント列の話をしましたが、大学入学前のイベントとしてもう一つ「オリ合宿」というものがあります。(おそらく「オリエンテーション合宿」の略)1泊2日の旅行を通して新入生同士で親交を深めたり情報を交換しようというものです。

他の大学のシステムはわかりませんが東大にはクラスというものがあります。もちろん高校までのクラスと違ってずっとみんな一緒に同じ授業を受けるわけではありませんが、1年生の時には割と多くの授業を共に過ごします。第二外国語の選択によってクラスが決まります。僕はスペイン語を選んだので文科三類の七組という所に配属(?)されました。略して「さんなな」というクラスでした。

上記のオリ合宿はその「さんなな」で行く行事です。そしてその行き場所を決めたり迷える新入生を引率するのが、一つ上の学年の「さんなな」。東大の用語でいえば「上クラ」(一つ上の先輩クラス)となります。他にも「ジジクラ」(二つ上のクラス)や「下クラ」(自分から見て一つ下のクラス)、「孫クラ」といった言葉もあります。最初は何のことかさっぱりわかりませんでしたが便利な言葉たちです。

そしてそのオリ合宿に行く前にクラスのメンバーの顔合わせがありました。これも上クラ主導で駒場キャンパス内の教室を借りて行われました。

僕のクラスの人数は36人。男女の割合は20:16。東大の女子学生の比率が未だに20%を下回っていることを考えるとこのクラスの比率は他のクラスより女子の割合が高め。スペイン語が人気なのでしょうね。ロシア語とかになると比率がだいぶ変わるようです。

ともかくも同じクラスになるメンバーでの自己紹介が始まります。中には入学前から知り合いだった子達もいたようですが、ほとんどがお互い初対面。みんな探り探りの様子です。自己紹介では名前や出身校、好きなタイプ(!)、これからの意気込みなどを話して行きます。

どうやら僕のいるクラスは東京以外の出身の子が多い様子。九州や四国、関西を中心に色んな所から集まったようです。多様性があり良い感じです。ただやはり開成高校や筑波大付属駒場高校など東京の名門と呼ばれる高校の出身者も少なくありません。出身校をみんなが言う度に周りからは「名門!」というかけ声が飛んでいました。(まあ真面目にではなく盛り上がるためのギャグのようなものですが。)

そして場も温まってきた後半の部分で僕の番が回ってきました。名前や東京出身だと伝えるところまではいいとして出身校はどうしたものかな、と考えましたが結局、

「出身校は『大検』です。」

と言うと一瞬その場にいる子達がポカンとなりましたが、すぐに「えー!」だか「うぉーー!」みたいな声に包まれました。高卒認定出身者はかなり少数派なので珍しいのでしょうね。なんだかわからないけどその場が沸いてくれたので調子に乗った僕は次に、

「好きなタイプは、、『妻』です。」

というと先ほどよりも場が沸きました(笑)。まあそこにいるメンバーはまだ18,19歳ですから結婚はまだ考えたこともないのでしょう。けっこう驚いてくれましたし、その後の会話のきっかけにもなりました。僕も新しい環境に少し緊張していたので自分より10歳くらい年下の子とすぐになじめたのは嬉しかったです。みんな話してみると賢く性格も良い感じでちょっと東大生のイメージとは違いました。スペイン語を選ぶ子達は明るい子が多いのかもしれません。(←偏見)

しかしながらその日の自己紹介で一番場を沸かせたのは僕の発言ではありませんでした。それはMという女の子が放った一言。初対面の大勢の前でぶっ込んできたその女の子はその後僕と同じ学部に進学することになり今も駒場に院生として在籍しています。そんな僕と縁のある天才頭脳の持ち主のMは「好きなタイプは?」という質問に静かに、そして綺麗な声でこう答えました。

「私を物理的に縛ってくれる人が好きです。」


これだから東大はおもしろい...!


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

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