昨日の朝、息子達を送り出した後、妻は長女(1歳半)と家の中で遊んでいました。
僕がPCの作業を終えて1階にいる妻の元に行くと、彼女は一冊の本を熱心に見ていました。僕が近づいて行くと、
「やっぱエリック・カールはヤバい。」
と言って持っている本に描かれている絵を見せてくれました。
その本はエリック・カールの絵がたくさん載っている「エリック・カールのえいごがいっぱい」という絵本。
僕の叔母さんが子供達にくれた本でした。
覗いてみると、たくさんの動物や食べ物や乗り物などがとても鮮やかな色彩と独特のタッチで描かれていました。その中にはあの世界的大スター「はらぺこあおむし」の姿もありました。(「はらぺこあおむし」の絵本も日本語版とドイツ語版で持っています。)
妻は絵を描くのが大好きで毎日描いているのですが、昨日は思い出したかのようにエリック・カールのその本をひっぱり出してきて改めて感銘を受けていたようです。
「エリック、ヤバいよ。。」
語彙数少なめですが、その絵のすごさは僕にも伝わってきます。そして妻が、
「エリック・カールってまだ生きてるのかな?」
と言うので僕は、
「いや、だいぶ前の時代の人だし、どうだろう...?」
と答えました。妻がパラパラと手元の絵本の作者紹介の所を開くと、
「まだ生きてるみたいだよ!1929年生まれだって。」
と嬉しそうに言うので、
「29年生まれじゃ90過ぎてるよ。その本が出た時には生きてたかもしれないけど、、、」
と僕は答えました。しかし、
「いや、この本初版が2020年だからまだ生きてるはずだよ。こんな有名な人が亡くなったらニュースになるはずでしょ。」
「え、そうか。まだ生きてるのか。すごい人だよなぁ。」
なんて会話を交わしながら改めて絵本を見て巨大なタコの色使いに感心したり、"bumblebee"が日本語で『まるはなばち』ということを確認したりして、僕は再び2階に仕事をしに戻りました。
その10分後、1階から妻の大声が聞こえます。
「ちゃん!!ヤバいよ...!!」
また『ヤバい』か、と思いながら下に行くと妻がスマホの画面を見せてきます。ニュース速報のページ。そこには、、
"エリック・カールさん死去"の文字。
驚きを隠せませんでした。。普段エリックさんの話なんてしないのに、この日たまたま妻が絵本を引っ張り出してきて、二人でエリックさんの絵の話や生死の話をして。。
たまにこういった説明のつかないことが起こります。
虫の知らせ。
いや、まさに「あおむしの知らせ」。。
二人で目を見合わせます。
エリック・カールさんという人はめちゃくちゃ偉大な人だったんだなと改めて"感じ"ました。