腹筋というのはけっこう扱いが難しい部位だと思います。
日常でもスポーツでも「体幹」が大事、というのはよく言われることで僕もそれには異論がないのですが、体幹=腹筋というわけではありません。定義によってまちまちなところもありますが、体幹と言った時にはお腹や背中や骨盤底、横隔膜を含めた範囲を指すことが多いようです。
インナーユニットやコアユニットという言葉を使う時には具体的な筋肉(横隔膜、腹横筋、多裂筋、骨盤底筋群)を指すこともあります。
いずれにしても腹筋だけで身体の安定を保てる訳ではないのですね。
一般的に体幹トレーニングというとかなり腹筋強化に偏った傾向があると思うのですが、それはそれで弊害というものもあると思います。(まあでも一昔前のように上体起こし何百回を毎日やって腰を痛めたという人は減っているような印象を受けます。)
ここからは個人的な感覚の問題なので大した証拠はないのですが、腹筋は固め過ぎると身体全体の動きが悪くなります。背中側の筋肉と程よい緊張状態を保って初めて身体の安定に繋がる気がします。
アーサナだったらアーサナのスムーズな動きが失われる。ハンドスタンドなどでもなんだかカクカクした動きになってしまう。
なので腹筋が全く働いていないのも考えものですが固め過ぎもよくないなぁと思っています。
特に何もしていない状態の時に腹筋がガチガチの方は要注意かなと思います。
この辺はあくまで個人的な意見なのですが、ヨガでオススメの腹筋の強化法としては、ラクダのポーズやブリッジからのドロップバックなどの後屈をすること。背骨を反っていく際にブレーキの働きとして腹筋群が自然に働きます。その力に対抗して背中の筋肉をギュッと縮めれば表裏の筋肉が協調した自然な形で使われていきます。
だんだんと使える体幹ができてくる。
この辺のことは読んでいても意味が分からない方がほとんどだと思いますが、かなり練習を積めばだんだん実感できることだとも思います。
そんなことを繰り返しているうちに自然に腹筋群を含めた「体幹力」がついてくるように思います。
もちろん見た目のボデイメイク重視で腹筋を割りたい方はたくさんの腹筋トレーニングと脂肪燃焼で目的は達せられると思います。
しかし「動ける身体」重視の方は...?
でも「何がいい」と決めつけてはいけませんね。もしかしたらガンガンな腹筋トレーニングが有効な方もいるかもしれません。やはり最終的には自分で試して感触の良いものを探していくのが一番です。
そういえば全く関係ないですが行方がわからなくなっていた次男の手袋が見つかりました^ ^