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東大生活物語 第十三話「シケタイ」

2020/12/11
東大生活物語 第十三話「シケタイ」
今日も気持ちのいい天気でした。12月なのにやけに暖かいですね。来週から寒くなるそうですが。遅筋の少ない僕にとっては恐ろしい季節がやってきます。

今日はまた長男と次男をスイミングスクールに連れて行ったのですが、次男はプールに入っている45分ほどの間に4回くらいトイレに行きました。普段は膀胱の能力が高く、寝ている間も絶対におねしょなどしないタイプなのですが、ちょっと冷えるとすぐトイレに駆け込みます。その割に寒い日でも上着を着ずに半袖短パン。でもブルブル震えて唇を紫にしている。。めちゃくちゃです。

まあ親が親ですからね(笑)

さて今日は隔週連載に変更になった東大生活物語。悪しき慣習のお話です。

前回の話↓



東大には「シケタイ」というものが存在します。シケタイとは試験対策委員の略で、毎学期行われる試験を協力して乗り切るための伝統的(?)な制度です。公式の制度ではなくクラス単位で勝手にやっているだけなのですが伝統的に存在しています。

クラスに1人「シケ長」が任命され、クラス全員がそれぞれ何らかの授業のシケタイになります。例えば僕は語学が得意だったのでスペイン語のシケタイになりました。

シケタイは何をするかというと、その担当する授業をまじめに受けてノートを細かくとったりする。そして学期末の試験前にはその内容をまとめた試験対策プリント、通称「シケプリ」なるものを用意してその授業を受けているクラスのメンバーに配るのです。シケプリの出来がよければ単位を落とす確率も減ります。

まあ本来自分でちゃんと講義を聴いて自分で勉強しろという話ではあるのでシケタイ制度は賛否両論あるところです。シケプリがあるせいで勉強を怠ける学生がいることは確かです。ただルール内でコミュニティを作り工夫して協力するというのは個人的には悪くないかなと思います。

あとこういう制度があるのは東大の進学振り分け制度があるからかもしれません。1〜2年は全員教養学部所属で3年になったら自分の選んだ学部に進むわけです。ただ自分の希望の学部に進むにはそれに見合った成績が必要なのです。自分が取った科目の平均点(100点満点)が持ち点となります。なので単位を落とすような科目(50点以下)が1つでもあるようであれば自分の平均点がガクンと下がってしまうのです。(自分の行きたい学部が入りやすい所だったり人気のない所であればさほど気にする必要はありませんが。)

東大生全体の平均点はだいたい75点くらい(たぶん)。志望学部によっては85点くらいがラインになる場合もあります。(僕が所属していた文科三類から医学部に入るには90点以上必要でした。)

なので進学振り分け制度のない他大学よりも内部での競争は多少激しいのだと思います。その中でせめてクラスのメンバーで協力してウィンウィンな関係を築こうというわけです。まあ本当にトップを目指すにはシケプリだけに頼っていてもダメなので自分で猛勉強しなければいけないですけどね。

そんなこんなでスペイン語のシケタイになった僕ですが、結論から言うとシケプリは作り(れ)ませんでした。大学に入って気づいたのですが、僕はノートをとるのが恐ろしく下手でした。整理してまとめられないのです。大学に入るまで自分でも気づきませんでした。そういえば受験勉強もノートをきちんと使ったことがなかった。走り書きのメモのような使い方をしていました。向いてないのですね。

だからシケプリを作る代わりに試験前に時間をとって希望するメンバーには講義を行いました。こちらの方が得意だったし受ける方からしても口でコミュニケーションを取りながら勉強できるので理解は深まったと思います。(というか今思えば単にプリントを作るのが面倒だっただけかもしれません。)

僕自身1年の時にシケプリのお世話になったのが「情報」という必修科目。コンピューターネイティヴでない僕は苦手意識がある科目。数学の内容も入っていたので、東大入試の数学で8点しか取れなかった僕は情報で単位が取れるかどうか不安でした。ただこの科目もシケタイのおかげでなんとか平均点くらいはとることができました。

偉そうなことを言いながらなんだかんだシケプリのお世話になっていた僕。1〜2年の時は授業の合間に仕事(水泳のパーソナル)に抜け出したりとかなり忙しい日が続いていました。なので全てを自分1人でやろうとするとキャパオーバー。そう考えればシケプリ万歳。でも結局勉強するのは自分なので寝不足でした。

何よりも睡眠を優先している今の僕からしたらとんでもない生活をしていた頃の話でした。


To Be Continued...(隔週金曜日連載)

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