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東大受験物語 第十五話「ヒマな時間」

2020/08/14
東大受験物語 第十五話「ヒマな時間」
時の流れ速くないですか?気がついたらもうお盆。夏も中盤です。そうこう言ってるうちに秋が来て冬が来て年末を迎えてしまいそうです。一瞬一瞬を大切に過ごしたいものですね。

時間の感覚は人によって違うし人生何に打ち込むかも人によって違うけれど悔いなく一瞬一瞬を過ごすためにはやはりバイタリティが必要。僕ももっともっと元気がほしいです。やりたいことに集中する元気。「元気があればなんでもできる by A.I」という言葉は非常に的確ですね。本当にそこにつきます。元気があれば自分のやるべき事もみつかるし自然にそこに打ち込める。僕も「元気」を増やす努力はコツコツと続けています。みなさんも継続して続けてみてください。

今日は金曜恒例の受験の話。本番の試験スタートです。試験って緊張しますよね。基本緊張しますがその緊張に飲まれてしまう人もいれば緊張を味方につけられる人もいます。その違いはなんでしょうね?実は訓練次第で大事な場面でパフォーマンスを発揮できるようになります。その秘訣はヨガクラスで(笑)。

今回は「時の流れが速くなかった」話です。

前回の話↓



東大二次試験(本試験)初日。国語の試験が開始しました。制限時間は150分ありセンターよりもだいぶ長いのです。しかしこの150分という時間、試験を受ける側からすると非常に短いのです。だいたいの場合時間が足りない。本当は4時間ほしいくらいです。

国語は現代文の文章が2つ、古文と漢文の文章がそれぞれ1つずつ並んでいて、全部で4つの部分から成り立っています。それぞれのセクションにはだいた5問くらいの問題が用意されています。4つの大問があるというのだから単純計算150÷4で、それぞれ40分に満たない時間しかかけられません。なので150分という制限時間はやはり短いのです。

ただ問題の形式自体は毎年一緒でだいたいどの問題も「傍線部アとはどういうことか。説明せよ。」といった感じです。ほとんど問題文は読む必要がないくらいです。(読みますが。)正直現代文に関しては日本語が母語であるのでただ話を読んで理解すればいいだけなのです。2問あるうちの1問はけっこうガチガチの論理的な文章、もう1問はけっこうくだけた文章。年にもよりますがそんな傾向があるようです。

あんまり堅い話やくだけ過ぎた話でもやりづらいなと思っていましたが、この年の話は割とバランスが良かったように思います。僕にとってはまあまあ読みやすい文章スタイルで、そんなに焦ることなくできました。(2つ目の現代文は「猫」の話で動物がけっこう好きな僕にとってはイメージしやすく読みやすい話でした。)

問題は古文と漢文です。これらは現代文と違い「外国語」と言っていい区分だと思います。普段使いこなしている言語とは全然違うので話の筋を大きく読み違えてしまう可能性があるのです。過去問でも何度か痛い読み違いをしてしまったこともありました。なので時間配分を気にして急ぎつつも正確に慎重に読まなくてはいけないのです。

ただこの古文と漢文も例年に比べて特別難しくなっているわけではなく冷静に取り組むことができました。もちろん完璧に細かい所まではわからないけれど話の筋は理解できました。そう、東大の本試験は半分以上の点数をとればだいたい合格できるのです。国語は120点満点だったので60点以上あれば上出来。ただ僕の場合は数学に不安があるので国語で70〜80点くらいはほしいところでした。

そんなこんなで150分の時間をフルに使いながらも一応全ての問題に手をつけることができました。東大試験1科目目はまあ満足できる出来。良いスタートが切れました。カフェインは身体に負荷をかけながらも効き目を保ってくれています。

そして昼食後の14時からは数学の試験。僕は文系受験だったので数学の問題数は理系の人よりも少なく制限時間も100分と短め。80点満点の問題です。

開始時間になり問題を最初から最後までザッと眺めます。出来そうな問題を探すためです。すると一番最初の問題がどうにも簡単そうでした。

(これなら自分にも解けるかも。。)

手をつけてみると確かに理解できます。計算の手も進みます。20分くらいかけてその一問が終わりました。答えが合っている自信もありました。

(なんだ、意外にいけるかも。)

調子に乗って2問目以降も張り切って解こうとします。

(あれ...?)

(う〜ん。。)

(何言ってるかわかんねえや...)

そう、2問目以降はよくわかりませんでした(笑)。その問題が難しいかどうかも僕には判断できませんでした。数学ぼ勉強をほとんどしなかった結果がここに出ました。当然ですね。

普通だったら途中式などまで書いて1点でも多くもらえる努力をするのでしょうが、半端にそんなことをしても仕方がないと思いました。別に自分のプライドがそうさせた訳ではなく、半端に途中式を書いても1点ももらえないなと思ったからです。採点するのは絶対に頭の切れる人間なので僕が問題を理解しているかどうかは一発で見抜かれてしまいます。

そうなるともはやそれ以上することが無くなってしまいました。残り80分ほどの時間を残して。

することがないので体力回復のために眠ってしまおうと思いましたが、慣れないカフェインを摂っていたので全く眠れる気配がありません。よって起きているしか選択肢がないのですが、見直しする問題もありません。

苦痛な時間が始まりました。。

あまりキョロキョロ周りを観察してもカンニングを疑われてしまうので迂闊に目線や身体を動かせません。なので鉛筆をクルクル回してみたり頭を抱えて悩んでるふりをしてみたり、色々と試行錯誤を繰り返しながら時を過ごしました。国語の時には150分が一瞬で過ぎてしまって足りないくらいだったのに、やることがないとなると5分が永遠に感じられます。本当は翌日の世界史の参考書でも開きたかったのですがもちろんそんなことはできません。

とにかくヒマな時間を耐え忍びました。周りの受験生は一生懸命手を動かしています。僕は自分の手相を眺めたりします。手相を見ても占えないことに気づくと、

(周りの高校生もよく頑張ってるなぁ。一人でも多く合格するといいなぁ。あ、合格人数は変わらないのか。)

などとどうでもいいことを考えたり。ともかく色んな手を使って時間を潰そうとしてました。もし当時ヨガの心得があったなら瞑想かプラーナヤーマをして一瞬で時が過ぎ去ったことでしょう。しかしその時はヨガのYの字も知りませんでした。

そしてやっと長い長い100分の数学試験が終わりました。

一問目が出来たと感じた分満足感はありました。その一問がパーフェクトだったとして80点満点中の10点しかもらえませんが元々0点でも仕方がないかなと思っていた数学、その一問があっただけでラッキーでした。

初日の2科目が終わり帰宅。カフェインも切れどっと疲れが出ましたがもう一踏ん張り。もう一日だけ試験があります。翌日は歴史(日本史・世界史)と外国語。

帰ってからも参考書を開き翌日の試験に備えました。


To Be Continued...(毎週金曜日連載)

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