人生にとって役立っている言葉はいくつもありますが、その中で割と好きなのが「
蟹穴」という言葉。
蟹の穴で蟹穴(かにあな)ですね。そのまんま。
蟹穴や蟹穴主義というのはだいぶ前に渋沢栄一に関する本を読んだ際に知った言葉ですが、意味としては「自分の身の丈に合った生活を心がけたり、自分の身の丈に合った夢や目標を持つといいよ。」といった感じ。(だいぶざっくりですが。)
蟹は自分の体の大きさに合った穴を掘るんですね。自分の体より大きいものは作ったりしない。そんな蟹の性質から作られた言葉ですが、これが非常に僕の人生の役に立っているのです。
「身の丈に合うことをせよ」なんていうと一瞬ネガティブな意味に聞こえそうですけどね。漫画に出てくる天竜人が下民を指して言うような感じみたいな笑。
しかしそんなイメージはさておき、自分の器の大きさを知るというのはとても大事なことなのです。
そもそもどんな大きな夢があっても、一瞬でそこに到達することは不可能なのです。絶対にステップを踏んでいかないといけないのです。自分の現状から目を逸らしてゴール地点ばかり見ていては、目の前のことができなくなってしまいます。本当は今の自分が取り組むべきことがたくさんあるのに。
憧れやゴール地点が可視化されやすい時代ですよね。SNSなんかで社会的に成功してる人や成功してるっぽい人を簡単に見ることができますし。色々なことが見えやすくなったのは良いことでありますが、自分を見失いやすい時代ですね。みんな自分探しに旅立ってしまいます。大航海時代。
だから蟹穴を心がけると楽ですよ。自分の脚でしっかり立って、今ある幸せを見つけることができます。と同時に着実に甲羅を大きくして蟹穴を徐々に広げていくこともできます。
自分自身の穴を狭くも広くも見積もらない。自分自身を「俺はなんでもできる天才だ」と過大評価もしないし「どうせなんにもできないちっぽけな人間だ」とも過小評価もしない。単なる「できることはできるし、できないことはできない普通の人間」なのです。
でも自分が好きなことや得意なことをただひたすらコツコツとやり続けていくとできることは徐々に増えてきます。できないことはできないままでいい。できないことで他の蟹と競ってもしょうがない。自分の体に必要なのは自分に合った大きさの穴だけ。余計なことはせずそれだけに集中したいところ。
蟹穴という言葉はイメージしやすいから気に入っています。カニがすっぽり入れる穴に入っているのを想像しやすいのです。だから大事な決断の場面ではカニを想像してます。すると良い決断ができるのです。
ということでみなさんに「蟹穴」という言葉を贈ります。(勝手に)
SNS疲れがひどい方。
自己肯定感が著しく低い方。
他人をすぐ羨ましいと思ってしまう方。
地位財を蓄えることに嫌気がさした方。
誰かに担ぎ上げられて自分の能力以上の地位を得てしまった方。
などなど色々な方にオススメです。
蟹穴にお入りください。
楽になって活力が湧いてくるかもしれませんよ。
ところで、、
ここでいう蟹穴はご飯炊いた時にできる穴じゃないよ...!!
ご飯を想像した方は要注意!
ではまた次蟹!!