昨日はローランジからの後屈の下半身のポイントをお伝えしましたが、今日は上半身の使い方です。
しっかりとした下半身の土台を作った形でローランジをした後は、昨日書いた通りに背中全体を丸めながら上体を起こします。これは腹直筋(6個に割れる筋肉)を使うことで骨盤を後傾させ腸腰筋などの股関節の前を通る筋肉をストレッチするためです。
上体が床から垂直に上がるようになるまでは手はバンザイをせずにお尻の横に置いままでいいと思います。もし上体が上がるようになってきたら手の平を後ろ向きに向けて腕を耳の横まで上げます。そしてお腹には強い力を入れたまま胸の中心を天井に向けるように背中の上の方を反り始めます。
胸を反る時に腰も反り始めます。この時の腰椎への負担をなくすためにお腹の力も入れ続けます。おへそを背骨の方へ引きつける筋肉(腹横筋)も腹直筋も両方とも使います。腹筋でブレーキをかけながら後屈を行うことがポイントとなります。
手を耳の横に上げたあとの肩の使い方ですが、肩を後方に引きながら肩甲骨を背中側で寄せていきましょう。そうすることで腕が後方に向かいやすくなります。また胸椎(胸の裏側の背骨)を反りやすくします。
アゴを胸から離して首を反るのは上記の流れが終わってからで良いと思います。あまり早いタイミングでアゴを上げてしまうと首だけの後屈になってしまうことがあるからです。
以上の流れはこうしなければならないものではなくあくまで一つの参考例ですが、安全に後屈を行うためには段階を踏んで一つ一つの動きをクリアしていくのが良いように思います。急に最後まで行こうとせず自分の力を見極めながら行っていきましょう。
後屈のポイントまとめ〜上半身編〜
・お腹でブレーキをかけながら胸椎、腰椎を反る
・鎖骨、肩甲骨を動かして肩の位置を後方へずらす
・上げた手の平は後ろに向ける(肩関節の外旋を促す)
・アゴを上げるのは最後(上げなくても良い)
ところで昨日のブログに登場させた「ら」抜き言葉ですが「上げれない」と「つけれる」でした。
「ら」抜き言葉についてはまた明日のブログで。言葉と身体の動かし方、まったく関係ないように思えるかもしれませんが、ものの考え方の軸に繋がる部分かなと思いますので、ぜひ「ら」抜き言葉についても考えてみてくださいね。