1. 下半身力=無限の可能性

下半身力=無限の可能性

下半身力=無限の可能性

下半身が大切とはスポーツの世界などではよく言われます。「下半身を1から鍛え直したので安定感が増し今シーズンは好調でした」なんていう野球選手や力士の話もよく耳にしますね。でもアスリート以外の人にも下半身は大切なのでしょうか?またそうだとしたらなぜ大切なのでしょうか?

 

そもそも下半身とは身体のへそから下の部分をさします。下半身は下腹、お尻、もも、ふくらはぎ、足などから成り、股関節や膝関節などの関節や骨盤などを含みます。

 

「人間も動物」動かずにいれば身体が衰えるでも述べましたが、人間は身体を動かすのを前提として活動しています。そしてその活動の中心となるのが下半身なのです。地上でかかる重力に対しての土台であり、どこかへ移動するために必要となる下半身を良い状態に保つ事は人間にとってとても大切なことなのです。


下半身の機能性を上げることは、「歩くのがスムーズになる」「スポーツで良い動きが出来るようになる」など単なる機能面だけの効果でなく肉体的、精神的に無限の可能性をもたらします。人によってその具体例は異なりますが、一言で言えば心身の「心地良さ」、さらには「バイタリティ」を上げるのです。


RSYのヨガレッスンでは下半身の使い方を大切にしています。ここからは下半身を部位別に注目しその役割と可能性をみていきましょう。

股関節は全身の要

みなさんは股関節について日頃考えたり意識することはありますか?もしかしたら全く意識することなく生活している方もいるかもしれません。でもタイトルにある通り股関節は全身の要であり超重要な部位となります。人間の身体に備わっているものはもちろん全てが大切なもので本来優先順位をつけるべきではないのですが、それでもあえて言いますと股関節が一番重要な関節です。

 

股関節は人間の身体の中で一番大きな関節で、大腿骨(太ももの骨)の先端の球状の部分が骨盤下部の寛骨臼という所にはまり込んでいる部分のことです。太ももの骨の先端が球状になっていることで股関節は360度色んな方向に動くことができます。(例えば膝関節などは曲げたり伸ばしたり基本的には一方向だけにしか動きません。)そのため周りには股関節を色々な方向へ動かすための大事な筋肉がたくさんあります。(お尻の筋肉や腸腰筋など。股関節は英語でHip Joint:直訳「お尻の関節」と呼びます。)

 

また股関節は上半身と下半身の境界近くにあり上半身の重みを一身に支える関節でもあります。重力の影響を受けやすい場所であるため、股関節は障害が出やすい場所でもあるのです。色々な方向へ動ける分、どこかの筋肉の機能性などが失われてしまうと偏った負担がかかってしまうのです。高齢になってくると股関節の痛みや変形に悩まされる方が多いのはそのためです。若い人でも身体を使うことが少ないと真っ先に弱ってくる場所でもあります。そしてその影響は股関節周りだけでなく全身へと広がっていくのです。

 

股関節には様々な役割がありますが、その内のいくつかの特徴をみていきましょう。


お尻は人生の鏡

みなさんはお尻についてどんなイメージを持っていますか?生まれた時から当たり前についているものなのであまりお尻について深くは考えたことがないかもしれません。でも漠然と「かっこいいお尻だったらいいなあ」とか「陸上短距離選手のお尻はすごいなあ」と思っている方もいるのではないでしょうか?

 

一口にお尻とは言っても様々な筋肉から構成されています。またお尻は最重要の関節である股関節を動かすのにすごく活躍しています。むしろ股関節はお尻を構成する一部であり、お尻(の筋肉)も股関節を構成する一部と言っていいかもしれません。ところで股関節は英語で"Hip Joint"、直訳すれば「お尻の関節」と呼ばれています。ここからもお尻と股関節が切り離せないことがわかりますね。

 

お尻は大臀筋、中臀筋、小臀筋や深層の筋肉である梨状筋(外旋六筋)などから形成されています。いくつもの筋肉が重なりあってお尻の形が出来ています。ほとんどの筋肉が股関節の安定や動作にかかわっています。

 

ところで皆さんは自分のお尻の形を鏡でチェックしたことはありますか?股関節と深い関係にあるお尻を普段からうまく使えていれば程よく引き締まった丸みのある形になっているはずです。逆に股関節をうまく動かせていないとお尻の形は。。。「股関節は全身の要」でみてきたように、股関節の機能が全身の機能を左右します。そしてお尻とはその股関節の状態を外から判断できるもの、つまり「お尻は全身の鏡」なのです。もっと言えば、身体の状態は人生をも左右しますので「お尻は人生の鏡」とも言えるのです。そこには今までの人生や今の自分がありのままに映されます。

 

力を抜いている状態で自分のお尻を触ってみるとフニャフニャ過ぎたりガチガチに固まり過ぎたり、全体の形が平べったくなってしまったり横に広がりすぎたり、、お尻がその人の生活習慣や体質を物語っていきます。お尻を正しく使えるようになれば股関節が整い全身が変わってきます。お尻自身も弾力ときれいな丸みのあるお尻に変わってきます。生命力に溢れ生き生きしている人はお尻も整っているのです。

 

ヨガではお尻の筋肉を目一杯使ったり逆に力を抜いてみたり伸ばしたり、様々な方法でお尻を刺激していきます。結果的にお尻の筋力や柔軟性が向上していきます。(たまに筋力がつく=デカくなるというイメージを持っているかたがいらっしゃいますが、必ずしもそうではありません。大腿骨の端の大転子が横に張り出してお尻が横に広がっていた方は幅が狭くなってきますし、お尻が弱くて平べったくなっていた方は丸みが出てきます。いずれにせよ本来あるべき形に戻っていくのです。)お尻の機能性が上がると身体がエネルギッシュになり自信が湧くようになってきます。自信は持つものではなくて身体が整えば自然に湧いてくるものなのです。

 

一度家の鏡で自分の「人生の鏡」をチェックしてみてはいかがでしょうか?


骨盤底筋群~縁の下の力持ち~
みなさんは骨盤底筋群という筋肉の集まりを知っていますか?骨盤底筋群というのはその名の通り骨盤の底にある複数の筋肉(肛門挙筋など)の総称です。これらの筋肉は尿道や肛門を引き締める働きがあります。骨盤底筋群が弱ってしまうと体の出口がゆるくなるので尿漏れや頻尿などが起こってしまいます。

骨盤底筋群が重要なのはこれらの症状を起こらなくする働きだけではありません。骨盤の底にあるため直腸などの内臓も下から支えています。まさに「縁の下の力持ち」である筋肉群で骨盤の土台です。土台部分が弱ってしまうと腰痛や内臓下垂、股関節痛などの症状を結果として引き起こします。仕事などで座り姿勢が多い方は弱りやすい部位かもしれません。

機能性のある下半身を作り出すには、この骨盤底筋群を強くしなやかに保つことも大切となってきます。股関節に近く位置し深い関係のある筋肉でもありますし、体幹をうまく機能させるのにも必要です。どうやって動かすのかわからない方もいると思いますが、おならを我慢する時みたいに肛門を締める感じで力を入れると骨盤底筋群は動いてきます。慣れてくると前の方と後の方でわけて収縮させることもできるようになってきます。

ヨガではこの骨盤底筋群をコントロールしアーサナ(ポーズ)や瞑想を行っていきます。骨盤底筋群を締めて全身を調整する技術をヨガでは「ムーラバンダ」と呼びますが、ムーラバンダがうまく出来るようになってくるとアーサナや瞑想も格段に深まります。腕だけで身体を支えるアームバランス等のアーサナも一見下半身を使っていないように見えますが、実はこの骨盤底筋群を強めに使って全身を安定させているのです。ヨガをすれば骨盤底を使う、逆に骨盤底を使えばヨガが深まる、使うということは鍛えられるということ、ヨガは骨盤底筋群のトレーニングとしても最適です。

普段あまり意識することのない筋肉かもしれませんが、身体の土台である下半身の中心的役割を担っています。左右のバランスを整えるのにもとても大事になりますので、しっかり動かしてあげると身体が変わってくると思います。

ヨガのジャンプインハンドスタンドを覚えたい場合にも超重要な部位となります。

足裏~土台の土台~
人間が立っている時にどこが地面に接しているか?ざっくり言えば足裏です。足裏が地面と直接のやり取りをする窓口なのです。他の記事で下半身が人間の土台となる話をしてきましたが足裏がその「土台の土台」と言えます。土台のまた土台と言うくらいなのですごく重要な部分です。なぜ重要か?家と同じで土台が崩れてしまうとその上の部分が崩れるからです。

特に股関節と足裏の関係は深いと思います。例えば股関節の働きが鈍ると脚全体の筋肉や骨の並びも崩れてきます。すると足裏や足先の方に不自然に体重がかかってしまい外反母趾になってしまったりします。逆に言えば足裏をバランスよく地につけて生活できていれば股関節は整った状態に保ちやすく、頭蓋骨の動きも良い状態です。全身の骨の約4分の1が集結するくるぶしより下の部分は土台としてとても重要なのです

しかしながら足裏への体重のかけ方やつま先の向きなどを無理に「この形が正しい!」と決めつけて生活してしまうのはとても危険かもしれません。自分の足が今置かれている状態にはそれなりの理由があるのです。普段つま先が内を向き過ぎているからといって無理に外側に開いて生活したり、かかと重心やつま先重心を無理に変えたり、、土台だけを無理やりに変えてしまうことでさらなるねじれを生む可能性もあるのです。先ほど人間の身体を家に喩えましたが、家のように土台より上の部分を一度全部壊すことができるのであれば、土台を整え直してその上の部分を新たに一からつくり直せばいいかもしれません。しかし人間の身体の大部分を壊してしまうことは出来ないので、やはり身体を変えていくには土台である足裏のアプローチとともに股関節などの重要な部分へのアプローチが必要になってくると思います。(歪みの程度が低い場合などは足裏の使い方を改善するだけで全身の状態が良くなってくるかもしれません。)

足裏の自然なアーチには足の中にある内在筋と足裏からふくらはぎの方まで繋がっている外在筋が両方とも機能していることが大切になります。

ヨガのアーサナでもそれらの筋肉を意識的に使うことで今までにない身体の変化や安定感を感じることができます。

ヨガをすでに行っている方もまだ未経験の方も足裏の感覚に意識を向けると新たな発見があるかもしれません。

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