ヨガを行う時はアーサナであれ瞑想であれ呼吸が大切になってきます。そもそも呼吸なしでは生きてはいけないので人間にとって呼吸は最重要のものです。
人は生まれてから死ぬまで呼吸を続けます。自分では意識しなくても、生きている間は自然に呼吸が行われています。そして呼吸というのは意識的にコントロールできるものでもあるのです。意識次第で深呼吸もできますし、一定時間止めることだってできます。呼吸は無意識と意識をつなげられる可能性を持ったものなのです。
例えば、緊張した時やパニックになった時、または怒った時などは自然と呼吸が浅く速くなります。その時に意識的に深くゆったりと呼吸をすることによって気分が落ち着いてきます。感情を直接コントロールせずとも、身体運動的な呼吸を自らコントロールすることで結果的に感情が安定するのです。
多くの方が悩んでいる事かもしれませんが、「心」や「感情」といったものをコントロールすることはとても難しいことです。外部からの精神的、肉体的ストレスによって人の心は乱されます。無理に感情を押さえ込もうとすると逆効果なこともあります。しかし呼吸を操ることによって心を安定させることができるのです。やはり呼吸は人生においてとても大切なものなのです。
ヨガでは呼吸を使います。ただ最低限生きるための呼吸ではなく、自分の身体と心を安定させ、また同時に機能的にするために呼吸を使います。深くゆったり落ち着かせる呼吸や、時には速く強く身体を活性化させる呼吸など、呼吸一つでその時の心身の状態を変えられます。
アーサナ中には呼吸を一定に保つのも難しい事があります。慣れていなくてきついアーサナでは呼吸が止まってしまったりします。しかし練習を繰り返すことでアーサナ中でも呼吸が深く行えるようになります。呼吸が深く行えることでアーサナも深まり身体への効果も出てきます。そしてこれは決してヨガレッスン中のマットの上だけで有効なことではないのです。
身体的にきついアーサナ中にも呼吸が深く行えるようになるということは、身体的負荷がかかっていない日常の状態ではより深く呼吸をコントロールできるようになるということです。先ほど述べたように呼吸の状態は心身を左右します。普段の呼吸の質が上がれば身体と心の質が一段階上がり外部からの様々なストレスに左右されなくなっていきます。精神論ではなく方法論。単に呼吸の機能性が上がることで、ストレスに対抗できる力、決断力、胆力といったものがついてきます。呼吸の機能性を上げる方法とは具体的に、横隔膜、肋間筋、腹横筋などの呼吸筋をコントロールする力を養うこと、同時にそれらの土台となる下半身を整えていくことです。
RSYのヨガクラスでは呼吸する力を養うことから始め、その呼吸でアーサナの質を上げ、アーサナは心身の質を上げる。結果的に呼吸は人生の質を上げていきます。
しかしなんといっても呼吸がしっかり出来ると単純に気持ちがいいですよ。